大島渚 Nagisa Oshima

秋風のたつ夕暮、無名地蔵のある広場で、ひとり“泣く”練習をしている少年がいた。
翌日、その少年の家族四人が街へ散歩に出た。やがて交差点に来ると、母親が一台の車をめがけて飛びだし、続いてチビを抱いた父親が間髪を入れず ...
大島渚 Nagisa Oshima

元木象一は映画製作運動に没頭していた。
沖縄デーの闘争記録を撮影に行った象一はカメラを奪った私服刑事を追いかけるが、突然一つの幻想にとりつかれ ...
大島渚 nagisa oshima

男を求めないではいられない十八歳のネジ子は、ある町でオトコを拾い、海岸に誘ったが、彼はしきりに死にたがり、ネジ子の裸に無関心だった。
そこへ数人のやくざが現われ、砂の中 ...
若松孝二 Wakamatsu Koji

四人姉妹の三女である泉まあこは、三人の男と付き合っていた母親が亡くなり、自分の父親が誰か知らずに育った。
まあこにはスズナリという恋人がいたが、彼は三人の男のうちの一人、シンちゃん ...
若松孝二 Wakamatsu Koji

ベトナム戦争、パリの5月革命、中国文化大革命など、世界中が大きなうねりの中にいた1960年代。
日本でも学生運動が熱を帯び、連合赤軍が結成された。
若松孝二 wakamatsu koji

打倒帝国主義、打倒シオニストを掲げ武力闘争を実践するPFLP(パレスチナ解放戦線)と合流し、ゲリラたちの日常をカメラに収めること ...
若松孝二 wakamatsu koji

立ち並ぶ団地群。その冷たく硬いコンクリートに閉ざされた何百もの壁の中には、さまざまな欲望と恩讐が閉じ込められていた。
若妻ノブコは、学生時代ともに平和闘争を戦 ...
黒澤明 Akira Kurosawa

昭和一八年の春。先生は生徒たちへ、作家活動に専念するため、学校を去ることを告げた。
生徒たちは『仰げば尊し』を歌い敬愛する先生を送る。
退職後に引っ越した家にも、高山、甘木、桐山、沢村ら門下 ...
黒澤明 Akira Kurosawa

新進画家青江一郎は、ある日愛用のオートバイを飛ばして伊豆の山々を写生に出掛けた。
三人の百姓が不思議そうな顔をして彼の絵を眺めている。
そこへ美しい歌声が聞こえてくる。
やが ...
黒澤明 Akira Kurosawa

戦国時代、難攻不落を誇る蜘蛛巣城の城内では城主都築国春を中に軍師小田倉則保ら諸将が北の館藤巻の謀叛に遭い籠城の覚悟を決めていた。
その時、使者が駆込み、一の砦の鷲津武時と二の砦の三木義明 ...