ムーンライズ・キングダム MOONRISE KINGDOM
どこまでも完璧なディテールを突き詰めるウェス・アンダーソン作品は、衣装のみならずイメージとサウンドのリンク度合いも同様に評価されるべきだと考える。
劇中何度も耳にするアレクサンドル・デスプラの「The heroic Weath ...
アメリ LE FABULEUX DESTIN D’AMELIE POULAIN
パリの街角やメトロでアコーディオン弾きがいたならば、彼らの演奏する音楽がミュゼットとカテコライズされることも覚えておこう。
ミュゼットが近年最もフランス的に表現された映画が「アメリ」だ。
舞台のモンマルトル然り、妄想す ...
うたかたのひび L’écume des jours
ボリス・ヴィアン原作の「うたかたの日々」は究極の純愛小説であり、近道してその世界を堪能したいのであれば岡崎京子の同名漫画か、ミシェル・コンドリーによって映画化された「ムード・インディゴ」を。
しかし、サントラ的視点ではこちらに ...
ロシュフォールの恋人たち LES DEMOISELLES DE ROCHEFORT
ロングランを記録した「ラ・ラ・ランド」がイメージソースの一つにした1967年公開のジャック・ドゥミ監督作。
半径数メートルと数秒のすれ違いをスパイスに、生きる喜びを伝えるこの作品がわずかに及ぶことができなかったのは、やはりエス ...
BAGDAD CAFE バグダッド・カフェ
言うまでもなく、たった一曲が全編を包み込むサントラとして成立している。
ジュヴェッタ・スティールの歌う「Calling You 」
シャーデーの「Stronger Than pride」にも通じる穏やかで叙情的なサウン ...
グラン・ブルー Le Grand Bleu
生涯10本の映画しか撮らないと宣言していた若かりし頃のリュック・ベンソン作品は、すべての音楽がエリック・セラによるもの。
北野武と久石譲の関係性と類似するが、音楽単体としての魅力がそこまであるかは正直わからない。
しか ...
ブルーに生まれついて BORN TO BE BLUE
男の生き様がこうも Let’s get lostであるならば、どんな人生も映画になりえる。
自堕落で排他的。
光り輝く才能を惜しみなく汚してしまうリスキーな生き方はそう簡単に真似できるものではなく、だからこ ...
ティファニーで朝食を Breakfast at Tiffany’s
冒頭のオードリー・ヘップバーンがタクシーで乗り付けてショウウィンドウの前でコーヒーとクロワッサンを食すシーンは、歴史上最も美しいファッションムービーとして記憶しています。
これを演出するのは、アメリカが世界に誇った映画音楽の巨 ...
L’Eau a la Bouche 唇によだれ
通常は歌手とアレンジャーという立場でタッグを組むセルジュ・ゲンズブールとアラン・ゴラゲールが共作の形で担当。
ブルージーなトランペットがもの物憂げな雰囲気を醸し出す。
「Black March」はシネジャズ史における名 ...
ベティ・ブルー 愛と激情の日々 37°2 le matin
人生は様々で、映画はその現実も空想も夥(おびただ)しい数を生み出してきた。
そこにある音楽もしかり。
つまり、作品からさかのぼって、人生を形容することが可能になる。
音で考察するそれぞれの人生。
果たし ...