ジャン=ポール・ベルモンド Jean-Paul Belmondo

勝手にしやがれ À bout de souffle

本作は、ヌーヴェル・ヴァーグの決定打と言われる作品。
今までのフランス映画の概念、映画製作の常識を変えてしまった。
その上、アメリカン・ニューシネマにも影響を及ぼしたといわれている。
「大人は判ってくれない」のフランソワ・トリュフォーのオリジナル・シナリオを映画評論家出身のジャン・リュック・ゴダールが監督し、「いとこ同志」のクロード・シャブロルが監修した。
撮影はラウール・クタール、音楽をマルシャル・ソラールが担当。
出演は「悲しみよこんにちは」のジーン・セバーグ、「危険な曲り角」のジャン・ポール・ベルモンド。

女は女である Une femme est une femme

「勝手にしやがれ」で一躍名をあげた若いヌーベル・バーグの監督ジャン・リュック・ゴダールが自ら脚本を書き演出したコメディ。
撮影はラウール・クタール、美術はべルナール・エヴァンと新進の技術者が担当。
音楽はべテランのミシェル・ルグラン。
出演者は新人アンナ・カリーナと、ジャン・クロード・ブリアリ、ジャン・ポール・べルモンドなど。

気狂いピエロ Pierrot Le Fou

アメリカの小説家ライオネル・ホワイトの『十一時の悪魔』をもとに「軽蔑」のジャン・リュック・ゴダールが監督した。
撮影は「二人の殺し屋」のラウール・クタール、音楽はアントワーヌ・デュアメルが担当。
出演は「カトマンズの男」のジャン・ポール・ベルモンド、「スタンダールの恋愛論」のアンナ・カリーナのほかグラジェラ・ガルバーニ、レイモン・ドボスなど。

華麗なる大泥棒 Le Casse

三億フランのエメラルドをめぐって展開するサスペンスアクション。
製作・監督は「地下室のメロディー」「シシリアン」のアンリ・ヴェルヌイユ、脚本はヴェルヌイユとヴァエ・カッチャの共同、原作はデイヴィッド・グーディス、撮影はクロード・ルノワール、音楽はエンニオ・モリコーネ、編集はピエール・ジレットが各々担当。
出演はジャン・ポール・ベルモンド、オマー・シャリフ、ダイアン・キャノン、ロベール・オッセン、レナート・サルヴァトーリ、ニコール・カルファンなど。

暗くなるまでこの恋を Le Sirene du Mississippi

一組の男女をめぐる愛と冒険のミステリー。製作はマルセル・ベルベール、監督は「夜霧の恋人たち」のフランソワ・トリュフォー。ウィリアム・アイリッシュの原作を、同じくフランソワ・トリュフォーが脚色。
撮影のデニス・クレルヴァル、音楽のアントワーヌ・デュアメル、美術のクロード・ピニョー、編集のアニエス・ギュモも「夜霧の恋人たち」のスタッフ。
出演は「オー!」のジャン・ポール・ベルモンド、「うたかたの恋」のカトリーヌ・ドヌーヴ、「黒衣の花嫁」のミシェル・ブーケ、その他、ネリー・ボルジョー、マルセル・ベルベール、ローラン・トゥノーなど。

ボルサリーノ Borsalino

1930年代のマルセイユに、青春の野心とロマンを生きた二人の男の物語。
製作はアラン・ドロン、監督は「太陽が知っている」のジャック・ドレー。ユージェーヌ・サコマノの原作をジャン・クロード・カリエール、クロード・ソーテ、ジャック・ドレー、ジャン・コーが共同脚色。
撮影はジャン・ジャック・タルベス、装置はフランソワ・デ・ラモティエ、衣裳はジャック・フォントレー、音楽はクロード・ボラン、編集はポール・カイヤットがそれぞれ担当。
出演は「暗くなるまでこの恋を」のジャン・ポール・ベルモンド、「シシリアン」のアラン・ドロン、「暗くなるまでこの恋を」のミシェル・ブーケ、「めざめ」のカトリーヌ・ルーヴェル、「5時から7時までのクレオ」のコリンヌ・マルシャン、フランソワーズ・クリストフなど。

フランス女性と恋愛 La Francaise et L’Amour

フランス女性と愛についてのオムニバス映画。第一話から第七話までの監督は、アンリ・ドコアン、ジャン・ドラノワ、ミシェル・ボワロン、ルネ・クレール、アンリ・ヴェルヌイユ、クリスチャン・ジャック、ジャン・ポール・ル・シャノワである。
撮影はロベール・ルフェーヴルが一貫して担当。
出演はダニー・ロバン、マルティーヌ・キャロル、フランソワ・ペリエら。
製作監督ユーゴー・ベネデク。

パリの大泥棒 The Thief of Paris

ジャン・ジャック・ポヴェールの原作を、「ビバ!マリア」のコンビ、ルイ・マルとジャン・クロード・カリエールが脚色し、台詞をダニエル・ブーランジェが書き、ルイ・マルが製作・監督したアクション・コメディ。
撮影はアンリ・ドカエ、音楽はアンリ・ラノエが担当した。
出演は、「気狂いピエロ」のジャン・ポール・ベルモンド、「戦争は終った」のジュヌビエーブ・ビュヨルド、ほかにマリー・デュボア、フランソワーズ・ファビアン、ジュリアン・ギオマールなど。

バナナの皮 Peau de Banane

チャールズ・ウィリアムズのスリラー小説を「大盗賊」のダニエル・ブーランジェ、クロード・ソーテと、「二十歳の恋」の監督マルセル・オフュールが脚色、演出した推理ドラマ。
撮影はジャン・ラビエ、音楽はウォード・スウィングルが担当した。
製作はポール・エドモン・デシャール。主演者は「突然炎のごとく」のジャンヌ・モロー、「いぬ」のジャン・ポール・ベルモンド、「恋人たち」のアラン・キュニー、「三文オペラ」のゲルト・フレーベ、ほかにジャン・ピエール・マリエルなど。黒白・フランスコープ。

ダンケルク Week-End a Zuydcoote

ロベール・メルルの小説『ズイドコートの週末』を「わんぱく戦争」のフランソワ・ボワイエが脚色、「太陽の下の10万ドル」のアンリ・ヴェルヌイユが演出した戦争映画。
撮影は「輪舞(1964)」のアンリ・ドカエ、音楽は「大列車作戦」のモーリス・ジャールが担当した。
出演は「太陽の下の10万ドル」のジャン・ポール・ベルモンド、「フランス女性と恋愛」のフランソワ・ペリエ、舞台俳優ジャン・ピエール・マリエル、「わんぱく旋風」のピエール・モンディ、「輪舞(1964)」のカトリーヌ・スパークなど。
製作はロベール・アキムとレイモン・アキム。

タヒチの男 Tendre Voyou

アルベール・シモナンの原案を彼と「黄金の男」のジャン・ベッケルと共同で脚本にし、ベッケルが監督したコメディ。
撮影は「リオの男」のエドモン・セシャン、音楽は「シェルブールの雨傘」のミシェル・ルグランが担当した。
出演は「パリは燃えているか」のジャン・ポール・ベルモンド、「リオの嵐」のミレーヌ・ドモンジョ、「イタリア式離婚狂想曲」のステファニア・サンドレッリ、「悪の報酬」のナジャ・ティラーほか。
イーストマンカラー、テークニスコープ。

J-P・ベルモンドの交換結婚 Docteur Popaul

持参金めあてに結婚した男が、妻の美貌の妹に魅せられてしまうというフランス喜劇。
製作はアンドレ・ジェノーヴェ、監督は「女の望遠鏡」のクロード・シャブロル、脚本はポール・ジェゴフ、原作はユベール・モンティレ、撮影はロジェ・コルボー、音楽はピエール・ジャンセンが各々担当。
出演はジャン・ポール・ベルモンド、ミア・ファロー、ラウラ・アントネッリ、ダニエル・イヴェルネルなど。

シャルロットとジュールCHARLOTTE ET SON JULES

カトマンズの男Les Tribulations D’un Chinois en Chine

莫大な父の遺産をもち、あらゆる快楽にあき果てて、生きている意義も見出せないという現代の退屈男アルテュール(J・P・ベルモンド)は、自殺法の研究をしては実行しているがいつも失敗している。
彼は一家と共に世界一周航海にでて、香港についた時株の大暴落で破産したことを告げられた。
これで自殺の名目ができたと喜んだのも束の間、中国人の友人ゴオに止められた。
どうせ死ぬなら有意義に死ねと言い、彼に二百万ドルの生命保険をかけた。

オー!Ho!

カー・レースで八百長をやったフランソワ・オラン(J・P・ベルモンド)は、A級ライセンスを取り上げられ、しかも友人殺しの嫌疑をかけられ姿をくらました。
数年後オランは、ギャング一味のおかかえ運転手となっていた。
その一味のボス、フランソワ・カンテールと名前が同じなので、仲間たちは彼を“オー”と呼んだ。
オーは、カバーガールをしている恋人ベネディット(J・シムカス)がいる。

いぬLe Doulos

モーリス(セルジュ・レジアニ)は出所以来四月、服役中に妻を失ったが今は新しい女テレーズ(モニーク・エネシー)もでき、次の仕事決行の日も近づいたある日、ジルベール(ルネ・ルフェーヴル)を訪ね、妻を殺した男と確信して射殺し、彼の宝石店強盗の宝石類を奪い、近くの空地にそれを埋めた。

ある晴れた朝突然にpar un beau matin d’ete

フランシス(ジャン・ポール・ベルモンド)とモニーク(ソフィー・ドーミエ)は兄妹だが恋人のように仲が良い。
ゼジェッティ(ジョルジュ・ジェレ)が黒幕のクレーマーと仕組んだ誘拐計画に兄妹が加わったのも、分け前五百万フランが魅力だったのと綿密な計画が気に入ったからだ。

あの愛をふたたび un homme qui me plait

ロケ先でめぐり逢った中年の映画女優と作曲家のラブ・アフェア、その微妙な心理のひだ。
製作は「パリのめぐり逢い」のアレクサンドル・ムヌーシュキンとジョルジュ・ダンシジェール、監督・撮影・脚本はクロード・ルルーシュ、台詞はクロード・ルルーシュとピエール・ユイッテルヘーヴェンの共作。
衣裳はピエル・バルマン、音楽は「雨の訪問者」のフランシス・レイ、編集はクロード・バロウがそれぞれ担当。
出演は「暗くなるまでこの恋を」のジャン・ポール・ベルモンド、「パリのめぐり逢い」のアニー・ジラルド、マリア・ピア・コンテ、マルセル・ボズフィなど。