クレール・ドニ Claire Denis 

ガーゴイル Trouble Every Day

パリを訪れた科学者シェーンと新妻ジューン。
アメリカ人カップルの単なるハネムーンに見えたその旅には、意外な目的が隠されていた。
シェーンはある奇病にかかっていた。
それは、愛する相手を噛み殺したい発作に襲われる究極の口唇愛的欲望だった。
かつての研究仲間レオを訪ねたシェーンは、レオに監禁されて暮らす妻のコレと出会う。
かつてシェーンの恋人でもあったコレもまた同じ病にかかり、すでにいくつかの殺人も犯していた。

美しき仕事 Beau Travail

ネネットとボニ Nenette and Boni

マルセイユ。
19歳のボニは、幼い頃に両親が別居、父親は妹のネネットを連れ、ボニは母親と暮らしていたが、その母の死後は移動屋台のピザ屋で生計を立てながら、母が残した家でひとり暮らしていた。

パリ、18区、夜 J’ai pas sommeil

ダイガは叔母ミナを頼ってパリにやってきた。
彼女は故郷リトアニアで会った演出家の口約束を信じて、パリで女優になる気でいる。
叔母と同じアパートに住む老女が殺されていた。
独り暮らしの老女を狙った連続殺人犯の新たな犠牲者だ。
ジャズ・バイオリニストのテオの部屋には弟のカミーユが泊まっている。

ショコラ Chocolat

現代のアフリカ・カメルーンを訪ねたフランスは、偶然出会った黒人の親子の車の中で、自らの幼い頃の体験を心静かに回想するのだった。
50年代末期、カメルーンのフランス統治の小さな行政区に、マルク・ダランスは妻エメと娘フランスを伴って赴任した。
彼らは黒人達の住むこの田舎町の唯一の白人家族で、マルクが監督区を巡回するためにしばしば家を留守にすることにより、残されたエメとフランスはそれぞれの時間を周りの黒人達の中で過ごしてゆくことになる。

クレール・ドニ Claire Denis

1948年4月21日、フランスのパリ生まれ。
生後まもなく、クレール・ドゥニは家族とともにカメルーンへ渡ります。
父親は現地で公務員として働きますが、クレール・ドゥニは病気にかかりフランスへ戻らざるをえなくなります。
部屋にこもりがちの孤独な少女時代を送り、読書や音楽を聴いて日々を過ごしていたが、次第に映画に興味を持つようになるのです。