ジャン=リュック・ゴダール jean-luc godard

ヒア & ゼア こことよそ Ici et ailleurs 1976

民から出発した五つの主題、五つの音と五つの画による映画。
「人民の意志」、「武装闘争」、「政治活動」、「戦争の持続」、そして「勝利の日まで」と70年2月から7月にかけて、ヨルダン、レバノン、シリアで撮影したイメージとサウンドを描き出す。
そこで二分法で世界を測ろうとすることの疑問を感じる。
時間と空間、音と画、夢と現実、百万長者と貧乏冠者。
「再考する--」というビデオ文字のタイトルが登場するたびに、映画はそれまでの映画づくりを点検しフィードバックしつつ方向を模索していく。

あたりまえの映画 Un film comme les autres 1968

1968年 / カラー・モノクロ / 本編:107min./ フランス作品 / 4:3スタンダード
大学を占拠する学生、機動隊と衝突する民衆・・・。
イーストマンコダック16mmフィルムに「五月革命」を焼き付けた記念すべきジガ・ヴェルトフ集団第一回作品!

はなればなれに Bande à part 1964

肌をさす冷気が心地よい冬のパリ。
フランツ(サミー・フレイ)とアルチュール(クロード・ブラッスール)は性格が表と裏ほど違うものの、共に推理小説マニアの親友同士。
そんな二人は、北欧から叔母の住む屋敷へやってきた英語学校の生徒オディール(アンナ・カリーナ)から、屋敷に脱税か何かで隠している大金があると聞かされる。
可愛いオディールに惹かれる2人だが、一方、その金をくすねようと彼女を巻き込んで泥棒計画を立てる。
ついに決行の日を迎えた3人。
しかし、次から次へと事態に狂いが生じてしまい、アルチュールが男に撃たれてしまう。

パッション Passion 1982

スイスらしい風景の小村で撮影隊が映画を撮っている。
監督はポーランド人のジェルジー(イェジー・ラジヴィオヴィッチ)、プロデューサーはハンガリー出身のラズロ(L・サボ)、助監督のパトリック(P・ボネル)はスイス人、撮影監督のクタール(R・クタール)はフランス人と、スタッフはヨーロッパ各国混成。
彼らがヴィデオで撮っている『パッション』とはレンブラントやドラクロアの名画を生きた人物で再現しようというもの。
膨大な予算を投じ始まって四ヵ月たつというのに、監督は光の具合が気にくわぬとNGの連発。
製作中止だと脅すラズロに、それなら今すぐやめようとジェルジーがやり返す。

パート2 numéro deux 1975

公営複合住宅(Ville nouvelle)に住むとある若い家族についての1975年製作のフランスのドキュメンタリー映画、実験映画である。