すみだ北斎美術館 葛飾北斎

2017年3月 休日を利用して両国にある「すみだ北斎美術館」に行ってきました。
平日火曜日ですが多くの人が来館していました。
僕自身、浮世絵はあまり理解がありませんでしたので、現物を見るのは初めてでした。
葛飾北斎の浮世絵自体は、そこまで多くの点数があるように感じられませんでしたが、1点1点彼の生きていた時代を感じるものばかりでした。
北斎の凄さを感じたものは、彼のスケッチでした。
西洋では「北斎スケッチ」というネーミングで知られているようです。

人物の生き生きとした人物の様子がスケッチされていました。
彼の見たものを切り取る画家としての表現力・構成力に驚かされました。
僕自身も写真など絵も描いていますが、線の美しさに脱帽です。

木曽路ノ奥阿弥陀ケ滝 葛飾北斎 72歳

遊女図(1810〜19年ごろ) 葛飾北斎 49〜58歳

弘法大師修法図(1844〜47年ごろ) 葛飾北斎 83〜86歳

八方睨み鳳凰図 下絵(1848年) 葛飾北斎 87歳
墨田北斎美術館で北斎と触れられたことは大切な体験になりましたが、彼の言葉が美容師という仕事をさせていただいて時代に合った表現で悩むこともありますが、今から200年くらい前の北斎さんも表現に没頭した人として尊敬します。
富嶽百景 の跋文(後書き)
私は6歳より物の形状を写し取る癖があり、50歳の頃から数々の図画を表した。
とは言え、70歳までに描いたものは本当に取るに足らぬものばかりである。
(そのような私であるが、)73歳になってさまざまな生き物や草木の生まれと造りをいくらかは知ることができた。
ゆえに、86歳になればますます腕は上達し、90歳ともなると奥義を極め、100歳に至っては正に神妙の域に達するであろうか。(そして、)100歳を超えて描く一点は一つの命を得たかのように生きたものとなろう。
長寿の神には、このような私の言葉が世迷い言などではないことをご覧いただきたく願いたいものだ。
富嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)
1. 江戶日本橋(えどにほんばし)
2. 江都駿河町三井見世略圖(こうとするがちょうみついみせりゃくず)
3. 東都駿䑓(とうとするがだい)
4. 東都浅艸本願寺(とうとあさくさほんがんじ)
5. 本所立川(ほんじょたてかわ)
6. 深川万年橋下(ふかがわまんねんばしした)
7. 五百らかん寺さゞゐどう(ごひゃくらかんじさざえどう)
8. 青山圎?枩(あおやまえんざまつ)
9. 隠田水車(おんでんのすいしゃ)
10. 下目黒(しもめぐろ)
11. 礫川雪ノ且(こいしかわゆきのあした)
12. 御厩川岸ゟ両國橋夕陽見(おんまやがしよりりょうごくばしゆうひみ)
13. 隅田川関屋里(すみだがわせきやのさと)
14. 武州千住(ぶしゅうせんじゅ)
15. 従千住花街眺望ノ不二(せんじゅはなまちよりちょうぼうのふじ)
16. 武陽佃嶌(ぶようつくだしま)
17. 上總ノ海路(かずさのかいじ)
18. 登戶浦(のぼとのうら)
19. 常州牛堀(じょうしゅううしぼり)
20. 東海道品川御殿山ノ不二(とうかいどうしながわごてんやまのふじ)
21. 神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)
22. 武州玉川(ぶしゅうたまがわ)
23. 東海道程ヶ谷(とうかいどうほどがや)
24. 相州七里濵(そうしゅうしちりがはま)
25. 相州江嶌(そうしゅうえのしま)
26. 相州仲原(そうしゅうなかはら)
27. 相州梅澤左(そうしゅううめざわのひだり)
28. 相州箱根湖水(そうしゅうはこねこすい)
29. 甲州三嶌越(こうしゅうみしまごえ)
30. 駿州片倉茶園ノ不二(すんしゅうかたくらちゃえんのふじ)
31. 駿州大野新田(すんしゅうおおのしんでん)
32. 山下白雨(さんかはくう)
33. 凱風快晴(がいふうかいせい)
34. 諸人登山(しょにんとざん)
35. 駿州江㞍(すんしゅうえじり)
36. 東海道江尻田子の浦略啚(とうかいどうえじりたごのうらりゃくず)
37. 東海道金谷ノ不二(とうかいどうかなやのふじ)
38. 遠江山中(とおとうみさんちゅう)
39. 東海道吉田(とうかいどうよしだ)
40. 尾州不二見原(びしゅうふじみがはら)
41. 甲州犬目峠(こうしゅういぬめとうげ)
42. 甲州三坂水面(こうしゅうみさかすいめん)
43. 甲州伊沢暁(こうしゅういさわのあかつき)
44. 信州諏訪湖(しんしゅうすわこ)
45. 甲州石班澤(こうしゅうかじかざわ)
46. 身延川裏不二(みのぶがわうらふじ)