プレックス系酸トリートメント(ジカルボン酸/マレイン酸/ジマレイン酸/コハク酸)

パーマやヘアカラーのダメージを理解しましょう!

ペプチド結合、シスチン(S-S)結合、イオン結合、水素結合
髪を形づくるケラチンタンパクは、アミノ酸がつながったポリペプチドからできています。
ポリペプチド同士をつなげている4種類の結合に着目します。

➀ペプチド結合
最も強度の高い結合で1度切れると元に戻れません。
枝毛はこの結合が切れた状態です。
②シスチン結合
パーマはこの結合を使います。
③塩(イオン)結合
PHの変化で切断され痛みに繋がります。
④水素結合
髪の毛を濡らすと切断され、乾かすと結合します。

パーマは還元剤を使って髪の毛のシスチン結合を切って、酸化剤で再結合させます。
還元剤でシスチン結合(S-S)を切ったとしても、酸化剤で全てが再結合される事ではありません。
アルカリカラーの場合は、オキシドール(過酸化水素)を使って髪の毛を酸化・脱色させています。
その時にシスチンも過剰に酸化させてシスチン結合が外れてしまいます。
外れたシスチンをシステイン残基と言います。
システイン残基が酸素と結合変化し、システイン酸になります。

システイン酸のダメージ

髪の毛にシステイン酸が増えると髪の毛の強度が下がりダメージの原因になってしまいます。

システイン酸が一度生成されてしまうと分解することはできません。

システイン残基がシステイン酸になる前に、システイン残基にジカルボン酸(マレイン酸)を結合し、システイン酸への変化を防ぐものが、プレックス系、酸トリートメントです。

ヘアカラー マレイン酸 ジマレイン酸

プレックス系のマレイン酸はS-Sの片方に結合し、ジマレイン酸はS-Sの両方に結合します。

パーマや、カラーによってS-Sが外れてしまった部分にマレイン酸、ジマレイン酸が結合し、システイン酸への変化を防いで髪の強度を保つ事がプレックス系、酸トリートメントの目的ですが、マレイン酸とジマレイン酸ではシステイン残基への結合に違いがあります。

プレックス系酸トリートメント メリット

➀システイン酸を防止できる

②カラーの発色や色持ちが長くなります

プレックス剤がシステイン残基を減少させ、ジマレイン酸が架橋を作ることで染料が抜けづらくなり、カラーの発色、持ちが向上します。

③パーマのリッジ、ハリコシがでる

S-Sの結合を形成するジマレイン酸の場合ですが、パーマ2剤だけでは酸化仕切れないシステイン残基をジマレイン酸がカールの形状で架橋(結合)してくれることでリッジとハリコシが出ます。

架橋効果

架橋効果により結合が強化され、髪の毛がしっかりとします。

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Posted by styleskoenji