新着記事

ロミー・シュナイダー romy_schneider

お手本は憧れのフランス映画から

「フランスの女性がおしゃれに見えるのはなぜ?」この問いに対する答えは、フランスの ...

坂本龍一 岡村靖幸

わたしが 知らない 坂本龍一

2025年3月28日で坂本龍一の3回忌を迎える。この世界に坂本龍一がいないことが ...

細野晴臣 Haruomi Hosono

細野晴臣 Hosono Haruomi

トップアイドル 細野晴臣はバンド活動やソロ作品を通して自身の音楽を世に放ってきた ...

江戸川乱歩 edogawa ranpo

乱歩地獄

荒野を歩き続けていた男の意識が、やがて錯乱の淵へ堕ちていく悪夢譚、「火星の運河」。
殺人事件の現場に残された和鏡の謎を追う、美青年・透と明智小五郎の物語「鏡地獄」。
廃墟でひっそりと暮らす、胴体だけの夫とその妻の奇行を、一人の男が屋根裏から監視し記録する「芋虫」。
恋焦がれる女優を殺害した運転手の、異常な執着を描く「蟲」。
4つの物語は、やがてひとつの大きな流れへと向かっていく。

盲獣vs一寸法師

浅草のレビュー“ムーランルージュ”のスタア・水木蘭子が失踪。
時を同じくして、切断された女の生腕が発見されると言う猟奇的な事件が発生した。
調査にあたった名探偵・明智小五郎と三文作家の小林紋三は、それが山野家の小間使いで、山野氏の実娘でもあった小松のものであることを突き止める。
運転手・蕗屋を巡って山野家の令嬢・三千子と争ううち、誤って殺された小松。
山野氏は、それらを隠蔽すべく三千子を小松に仕立て遺体を隠したのだが、山野家の裏に住む一寸法師によって持ち出されてしまったのだ。
しかし、その時点ではまだ小松は生きていたことが一寸法師自身の証言で明らかになり、結局、全ては彼の凶行だったことが判明する。

人間椅子

昭和初期、人気女流作家の篠崎佳子は、外交官の夫・昭一郎と何不自由ない生活を送っている。
だが、彼女は異常なまでの潔癖症で、執筆中も手袋を用いるばかりか、夫との性交渉にも我慢がならないほどだった。
ある日、彼女の元へ一通の封書が届く。
それは匿名の家具職人からのもので、中身は彼が自ら作った椅子の中に入って、言いしれぬ喜びに包まれているという告白文であった。
初めは質の悪い悪戯だと思っていた佳子だったが、日々送られてくる手紙を読むうち、彼女はその奇異な世界にいつしか夢中になっていく。
そして、男の潜んだ椅子が、実は自分が今座っている椅子であったことを知った佳子は、ますます男への興味を募らせていった。
さらに彼女のもとに新たな封書が届き、そこには一度でいいから会いたいという男の願いがつづられている。

人でなしの恋

車椅子を押した一人の老夫人が、落ち葉を踏み締めて歩いて行く。
その老夫人・門野京子は、ぽつりぽつりと夫と過ごした短い年月のことを回想し始めた。
昭和5年の冬、美術学校の生徒だった京子は講師の門野にひそかな恋心を抱いており、二階堂先生の仲立ちもあって門野家へ嫁ぐことが叶った。
それからの彼女は何をしても怖いくらい幸せで、大きな屋敷の二人暮らしも淋しくはなかった。

失恋殺人

親の遺産で何不自由なく暮らしている南田は、美しい妻・みや子に愛されていないことを気に病み、夫妻のかかりつけの歯科医・琴浦に悩みを打ち明ける。
話を聞いた琴浦医師は明智小五郎探偵事務所に、みや子の浮気調査を依頼するのだったが…調査を始めた明智の妻・文代は3人の関係に違和感を覚え始める。
やがて、事件は誰も想像し得なかった衝撃の結末に向かっていく……。

黒蜥蜴

世界的宝石商の岩瀬は、娘早苗の誘拐と、時価一億円のダイヤ「エジプトの星」の強奪を予告する女賊黒蜥蜴におびえ、探偵明智に警護を依頼した。
岩瀬父娘は大阪のホテルに姿を隠したが、隣室には岩瀬の店の顧客緑川夫人が泊っていた。
実は彼女こそ黒蜥蜴だったのだ。
黒蜥蜴は部下の雨宮を使って早苗をまんまと誘拐したものの、明智は機敏な処置で、早苗を奪い返したのだった。
黒蜥蜴もさるもの、明智に追いつめられても慌てず、わずかな隙をみて逃走したのである。

屋根裏の散歩者

女性記者・富岡奈緒子は、異端の画家・郷田三郎の取材として、郷田が生前暮らしていた東栄館を訪れる。
おどろおどろしい世界を描いた郷田の作品群が室内を飾り、不気味な雰囲気を醸し出す館。
郷田ファンの奈緒子は、夢中で取材を行うが、その夜、悪夢にうなされる。
翌朝、奈緒子の体には、蝋の跡が残っていた。
不審に思いながらも、奈緒子は、館の住人達に生前の郷田について尋ねる。
ところが療養中の青年・優介は、郷田を精神病だと言い放ち、深入りしないようにと奈緒子に苦言を呈す。
納得のいかない奈緒子だったが、マドカという少女から、郷田が屋根裏を好んでいたと聞かされると、自らも屋根裏へ上っていく。

押繪と旅する男

浅草・宝蔵院前。
元木邦晴少年が風呂敷包みを片手に兄嫁の百代と旅立とうとしている。
どこからか少年の耳に「やめた…ほうが…いい」という声が。
現代の東京。
ひとり暮らしの邦晴は第二次大戦中、特高として名をはせたが、その犠牲者に会っても事の状況すら分からぬ弱々しい老人だった。
老人は自分を呼ぶ声に導かれ浅草寺の境内で、今は存在するはずのない凌雲閣を見つける。
頂上にいた青年は邦晴の兄・昌康だった。
大正時代。
邦晴に魚津の蜃気楼を見てみたい、と夢見るように語る兄は、新婚だというのに家にいつかず凌雲閣に通いつめる。
残された兄嫁に邦晴は同情と淡い恋心を寄せる。
昌康は双眼鏡からチラと見えた覗きからくりの押絵細工の中の娘・お七に心奪われていた。

キャタピラー caterpillar

一銭五厘の赤紙1枚で男たちが召集されていく中、黒川シゲ子(寺島しのぶ)の夫・久蔵(大西信満)も盛大に見送られ、勇ましく戦場へと出征していった。
だが、シゲ子のもとに帰ってきた久蔵は、顔面が焼けただれ、四肢を失った無残な姿であった。
村中から奇異の眼を向けられながらも、多くの勲章を胸に“生ける軍神”と祀り上げられる久蔵。
四肢を失っても衰えることのない久蔵の旺盛な食欲と性欲に、シゲ子は戸惑いながらも軍神の妻として自らを奮い立たせ、久蔵に尽くすのだった。

RAMPO 荒木経惟 Nobuyoshi Araki

昭和初期。
乱歩は雑誌編集長・横溝正史から見せられた新聞記事によって、発禁処分を受けた未発表の新作「お勢登場」のヒロインとそっくりの境遇の女・静子を知る。
彼女に出会い魅了された乱歩は、夫殺しを非難され街を離れるという静子を説得し、「お勢登場」の続編が書き上がるまでそばにいてほしいととどめる。
その続編は、乱歩の分身である明智小五郎が、変態侯爵のもとから虚構の静子を救い出す物語であったが、なかなか思うように筆は運ばなかった。