1980年代 an・an  どうしたらうまくいくか、マスキュランメイク。

仕事柄、流行には敏感な山田さん。マスキュラン・メークにも関心あったけど、でも実際にやってみたことはなかった。で、興味津々でトライ!
山田純江さん(美容師)

山田さんの顔、眉も鼻筋もしっかりしてて、余分な脂肪もないキリッとした顔だけど、優しい口元や白い肌のおかげで、全体のイメージはすごく女らしい。彼女の顔を男顔に変えるポイントは、大雑把にいって3つ。一つは肌の色をワントーン、ダークなものにすること。2つめは唇の輪郭を消して、女っぽい印象をとること。そして最後に、くっきりした濃い眉をより一層強調すること。はっきり言って、この3点だけ押さえていれば、もうそれだけで完成といってもいいくらい。
マスキュランメイクって、要するにカラフルな色を使ったりしないで、ベースの色やシャドーの入れ方で骨格をしっかり見せたり、眉を強調したりするメイクだから、最もノーメイクに近いメイクかもしれないけど、今、一番おしゃれ。これがエスカレートすると、今ロンドンで流行ってるデビッド・ボウイみたいになるんだと思う。さて、山田さんの仕上がりを見てみると、やっぱりグーンと少年ぽく、おしゃれになってるみたい。まずは大成功。

普段はロックバンドでボーカルをやっている渡辺さん。だから、いつもは「それふうの」、メイクやファッションなんだけど、今日だけはシックに決めてみた。
渡辺聖子さん(ミュージシャン)

渡辺さんはG・シュミットというバンドのボーカリスト。頼まれればモデルの仕事もときどきしている。
ステージに立つときは、髪をツンツンにしたり、派手なメイクをしたりしているけれど、たまにはアンアン風のお洒落でシックなメイクもいいかな、と思って、今回マスキュラン・メイクに初挑戦。
彼女の場合もポイントは3つ。一つ目は、ベースの段階で顔に立体感を与えること。でもノーズシャドーの入れ過ぎには注意。下手をすると日本人の場合、宝塚っぽい顔になる恐れあり。二つ目は眉。彼女の場合、形はなかなかシャープで凛々しいんだけど、ところどころ切れているという欠点があるので、そこを丁寧に描きこむ必要がある。ペンシルは黒だと不自然になるので茶色を使い、そのあと黒のシャドーでぼかす。これだと失敗も少ない。そして3つ目は目。ちょっと上がり気味の目はまるで猫みたいで可愛いんだけど、このメイクの場合はあえて黒のシャドーなどを入れて大人っぽくする。
そして、このマスキュランメイク全体の基本的なポイントは、とにかくマットな色を使うこと。光るとどうしても女っぽいから。以上を参考にすれば、もう完璧。