ニコラ・フィリベール Nicolas Philiber 僕たちの舞台 Qui sait? (1999)
僕たちの舞台のネタバレあらすじ:台本のない演劇
ストラスブールの国立演劇学校のとあるクラスでは、15人の生徒が集まり、台本のない劇を作ろうとしていた。
学校のあるストラスブールの街をテーマにしたが、15人それぞれに調べて見つけてきた事柄は、アルザス地方の食文化や、街で出会った盲人との交流や、ランドマークの大聖堂など様々。
短編のオムニバスにするにしても15人分の意見を入れるわけにもいかない。
台本のない状態から演劇を作った経験のない彼らは、それぞれの意見が対立してしまいなかなか進まない話し合いに、言い争いが始まりかけてしまう。
そこで一人が、言い争いはやめて、5分休憩を取った後、即興劇しようと提案した。
即興劇では、大聖堂からライン川の向こうに見える景色の話をするカップルたちと、そこまで登る男、教会の鐘が10時に鳴る理由等、ストラスブールのらしい一幕が繰り広げられる。
そんな彼らが演劇の稽古をしているのは昔は兵舎だった建物の中。
使うはずの劇場が工事中なので今はここで練習をしているのだと話す。
なぜ演劇を学んでいるのか、カメラを向けると、その問いに対して確固たる答えを持っている者もいれば、まだ漠然としている者もいた。
やがて生徒たちは街の中心にある巨大な聖堂を模してか、肩車や型に乗る等して、二つの鐘楼のシルエットを作り出した。