塚本 晋也 Shinya Tsukamoto

六月の蛇 A SNAKE OF JUNE

梅雨の東京。潔癖症の中年サラリーマン辰巳重彦(神足裕司)と、心の健康センター電話相談室に勤める妻・りん子(黒沢あすか)。
高級マンションで恵まれた生活を送る二人。
一流企業に勤務する重彦の帰宅は遅く、会社から早く戻った時はキッチンを執拗に磨き上げ、夜になるとダブルベッドを抜け出していく。
一方、死の病に冒され、生きる気力をなくした飴口道郎(塚本晋也)は、暗室と隣り合わせの居室で孤独に座り込んでいた。

東京フィスト TOKYO FIST

ボクシングの試合会場を訪れた保険会社のサラリーマン、津田義春(塚本晋也)。
彼は、そこで最も会いたくなかったかつての友人、プロボクサーの小島拓司(塚本耕司)と再会する。
彼は高校時代の後輩だったが、当時、共通の女友達を殺された暗い過去を持っており、それが原因で疎遠になっていた。
義春はこの出会いに言い様のない不安を感じる。

鉄男 THE BULLET MAN TETUO THE BULLET MAN

東京で外資系企業に勤めるアンソニー(エリック・ボシック)は、妻ゆり子(桃生亜希子)、3歳の息子トム(ゲアハート大雅)と幸せな生活を送っていた。
科学者だった父・ライド(ステファン・サラザン)は、アンソニーの母親である妻・美津枝(中村優子)を癌で亡くして以来、息子と孫の健康に強迫観念を抱き続けていたが、ある日、謎の男が運転する車にトムが轢き殺されてしまう。

鉄男Ⅱ BODY HAMMER TETSUOⅡ THE BODY HAMMER 塚本 晋也 Shinya Tsukamoto

谷口朋生(田口トモロヲ)は、8歳で他人の家に貰われるまでの幼い記憶を喪失していたが、いまは妻のカナ(叶岡伸)、3歳の息子と、ハイテクなマンションで平穏に暮らしていた。
その幸福な一家に忍び寄る、不気味なスキンヘッドの二人組。
黒装束に身を固めたその兄(手塚秀彰)と弟(浅田修生)は、ショッピング中の谷口一家に突然襲いかかった。
谷口の肉体に何かを撃ち込み、息子を連れ去り、都市を駆け巡って谷口を翻弄する。

鉄男 TETSUO THE IRON MAN

ローマ国際ファンタスティック映画祭でグランプリを獲得し、塚本の名を一躍世界に知らしめることになった16ミリ作品。
当時隆盛となる人間とテクノロジーの相克を描くSFジャンル、サイバーパンクの日本における先駆となる。
鉄雄という名の少年が主人公である大友克洋のマンガ&アニメ『AKIRA』と共に、日本代表のカルト・スタンダードとなった。
ある朝、サラリーマンの男(田口トモロヲ)が目覚めると、頬に金属のトゲのようなにきびが出来ていた。
出勤途中のプラットホーム。
事務員風の眼鏡の女(叶岡伸)が、金属と溶け合い膨張した腕を振りかざして男を襲う。
無意識に眼鏡の女を殴り倒した男の、その恐ろしい力をたぎらせた腕は、カサブタのような金属に被われ、熱を噴き上げていた。

双生児 GEMINI

階級意識が歴然とあった明治末期。
大徳寺医院の跡取として、医師の地位も名誉も、そして若く美しい妻りん(りょう)をも手にした大徳寺雪雄(本木雅弘)。
そんな誰もが羨む大徳寺家に、次々と不幸が襲いかかる。
父・茂文(筒井康隆)、母・美津枝(藤村志保)の不思議な死。
また雪雄は、日増しに自分にまとわりつく謎の視線に悩まされるようになる。

玉虫 female Jewel Beetle female

野中にぽつんと立つ一軒家。
古ぼけたテレビに玉虫厨子のドキュメンタリー映画が流れている。
それを見ている女(石田えり)と、女のスカートをまくって腿を愛撫しているじじい(小林薫)。
女はじじいの愛人で、じじいが来るのをひたすら待ちながらこの家で暮らしている。
ある晩、泥酔したじじいが若い男(加瀬亮)をつれてくる。

BULLET BALLET バレット・バレエ

拳銃自殺で恋人の桐子に先立たれたCM制作会社員の合田(塚本晋也)。
この事件をきっかけに、合田は桐子(鈴木京香)の死の要因となった拳銃に傾斜し始める。
ある日、泥酔した合田は、不良グループの少女、千里(真野きりな)と再会する。
合田は以前にからまれたことで文句をつけるが、後藤(村瀬貴洋)たち五人に囲まれて殴り飛ばされ、自分たちがたむろするクラブに金を持ってくるように脅される
拳銃の入手に関するリアリティーが徹底追及され、ドキュメンタリー的なタッチも採用された。
戦争という塚本にとって重要なテーマの発芽がある。
当時BLANKY JET CITYのドラマーだった中村達也の初演技も見所。

ヴィタール VITAL

交通事故からかろうじて一命を取り留めた青年、高木博史(浅野忠信)。
だが彼は、一切の記憶を失っていた。
父・隆二(串田和美)や母・慎子(りりィ)の顔さえわからない。
しかしなぜか医学書にだけは興味を示し、やがて大学の医学部に入学する。
2年生の必須科目である解剖実習が始まり、博史の班に若い女性の遺体が割りあてられた。

KOTOKO

幼い息子・大二郎を育てているシングルマザーの琴子は、世界が二つに見える現象に悩んでいた。
近づいてくる人すべてが大二郎を襲うように思えるのだ。
神経過敏になり精神的に追い詰められた琴子は、虐待を疑われて大二郎と引き離されてしまった。
ある日、琴子の元を小説家の田中が訪ねてくる。

ヘイズ/HAZE

男(塚本晋也)が目覚めると、体を動かすこともできないコンクリートの密室に閉じ込められていた。
どうしてこんな所に。
ここに来る前はどこにいたのか。
唯一分かっているのは、自分の腹部が出血し、激痛がひどく、早く手をうたないと死んでしまう、ということだけである。
男は必死に体を動かし、様々な形の異常に狭いコンクリートの空間を移動していく。

塚本 晋也 Shinya Tsukamoto

1960年1月1日、東京・渋谷生まれ。
14歳で初めて8ミリカメラを手にする。
87年「電柱小僧の冒険」でPFFグランプリ受賞。
89年「鉄男」で劇場映画デビューと同時に、ローマ国際ファンタスティック映画祭グランプリ受賞。
主な作品に、「東京フィスト」、「バレット・バレエ」、「双生児」「六月の蛇」「ヴィタール」「悪夢探偵」など。
製作、監督、脚本、撮影、照明、美術、編集などすべてに関与して作りあげる作品は、国内、海外で数多くの賞を受賞。
北野武監督作「HANA-BI」がグランプリを受賞した97年にはベネチア映画祭で審査員をつとめ、05年にも2度目の審査員としてベネチア映画祭に参加している。

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Posted by styleskoenji